FC2ブログ
2019年04月 / 03月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫05月

2016.12.18 (Sun)

お客様との距離

(Akiko)

源利平(みなもとのとしひら) 事務処理担当の山東明子です。

先月、K様(関東在住の男性)から研ぎ・修理を承りました。
K様には以前にも2度ほど当工房をご利用いただいたことがあります。

今回お預かりしたのは出刃包丁と、木屋の両刃包丁です。

DSCN2052.jpg


小さい方の包丁(木屋)は研ぎと同時に傷んだ柄を交換させていただきました。
身(刃の部分)のサイズに対しては、本来
次の写真に写っている

DSCN2054.jpg

一番上のサイズの柄がバランスよく仕上がりますが、
写真に写っている一番下の大き目の柄が
お預かりした時点でついていたという事もあり、
「使い慣れておられる今までの柄と違和感が無いように」という思いと、
用途が野菜・果物用ではなく「魚の3枚おろし、5枚おろし」と伺ったので
写真のサイズで仕上げました。


一緒にお預かりした大きい方の出刃は
研ぎの時に一度、身(刃の部分)を抜いてなかごに付いているサビを落とし
取り外した水牛柄の中も掃除をして再度もとの柄を取り付けさせていただきました。
早めにサビを取り除いておくことで、柄を長持ちさせることができます。

と、言っても研ぎ・修理作業は私ではなく全て職人の夫が行いました。


私の主な仕事は
 ・店頭での接客
 ・お見積り等、遠方のお客様とのメールのやり取り
 ・電話対応
 ・修理に送られてきた刃物の荷ほどき
 ・ネットからご注文いただいた商品や修理後の刃物の梱包・発送
 ・請求書等書類の発行
 ・経理処理/在庫管理/顧客管理
 などなどです。

当工房に刃物修理を依頼してくださるお客様の業種はさまざまで、
刃物の用途を確認するときに「そのようなお仕事があるとは知らなかった~」と
新たな知識が増えることもあり、今のこの環境を
とても面白いと感じています。

また個人のお客様の趣味や世代もさまざまで
接客というよりは、「人と人のつながり」として楽しませていただいてるところがあります。

メールだけでやり取りするお客様とも、「チョットした何か」 がきっかけとなり
プライベートな話に発展することもあります。
でも、本業のお見積りや事務処理連絡を優先しているため、
パソコンで送れるEメール返信でありながらもプライベートな話題を含むものは、
切手を貼って送る郵便物よりずっと遅くなってしまう事もありますが。。。

いただいたメールを読むのが研ぎ・修理担当の夫と
私の二人だけでは勿体ないと思えるほど
上手な文章を書かれる方もおられ、
面白い短編小説を読むような興味深さを味わうこともあります。
バタバタとした日常の束の間、
お客様とのやりとりに元気をいただいております。

冒頭にご紹介したK様は
昨年の秋、インターネットを検索して包丁の修理を依頼してくださったのが
最初のきっかけです。
何度目かの事務連絡ついでに
「白内障の手術をして・・・」というK様の一文から
「私の母も白内障の手術をしたあと・・・」と、短く家族の事を書いて返信をし、
その後も、事務連絡ついでに数行プライベートな内容を付け加えたメールのやり取りとなり・・・
少しづつ話が展開していき、お目にかかったことが無いにも関わらず
お会いしたことがあるかのような親近感を覚えるまでになりました。
釣りがご趣味のようで、
2度目の研ぎ修理をご利用いただいた後には次のようなメールを頂戴しました。
 (昨年・2015年の11月の話です。)

=====
先ほど出刃二丁無事届きました。
予想にたがわず素晴らしい出来栄えで本当にお願いして良かった。満足です。
有難うございました。

今まで包丁は傷んだら廃棄するしか無い状況でしたが、
こうして修理をお願いすれば包丁は生き返り、
廃棄する必要は全く無いと考え直しました。

我々は素人釣り師でプロの料理人ではないので、
広がりにも限度がありますが、
少なくとも釣り仲間の連中には
今回山東さんにお願いした経緯を話し、
その出来栄えの素晴らしさ、パフォーマンスの高さを
教えてやりたいと思っています。

白内障手術後の復帰第一戦は11月17日(火曜)に決まり、
既に予約を入れました。
外房は大原港の釣り船が小生の定宿ですが、
現在ヒラメ釣り真っ盛りで、これから寒くなるに従い
3キロ以上の大型が顔を見せ始めます。

今回のお礼も兼ねて出来れば一枚お送りしたいと思ってますが、
釣り師の約束はカラ手形が多いので当てにせずお待ちください。

重ねて御礼申し上げます。有難うございました。


=====
 そして、年が明けてしばらくして、忘れかけていた3月のある日
 次のようなメールをいただきました。

=====
ご無沙汰しています。その後も商売繁盛、お忙しい毎日と存じます。
過日はお世話になりました。
研いで戴いた包丁はその後も大切に使わせて戴いており、
いまだに切れ味はシャープで錆もありません。

ところで、以下メールで以前お約束したヒラメの件、
大変時間が掛かってしまい申し訳ありませんでしたが、
本日漸くお約束を果たすことが出来ました。
自然相手の遊びの為、中々釣り人の思うようにはさせてくれませんでしたが、
本日春爛漫の房総沖に釣行が叶い、取って参りました。

=====
 とのことで、
メールをいただいた翌日、届いたクール宅急便を開けると
証明書とともに見事な天然のヒラメが入っていました。

証明書

包丁だけは各種揃っているので、素人ながらに夫が捌いて
近所に住む親せきも集まって皆でワイワイ楽しく・美味しくいただきました。

ひらめ

その後・・・ 今年(2016年)の秋、

このブログ記事、冒頭にある2本の包丁を研ぎにお送りいただき、
現物を確認したうえでお見積りのメール連絡をした時には

=====
ご連絡拝受。お忙しい中確認作業を頂きありがとうございました。
 ・
 ・
(中略)
 ・
 ・
また、外房では【どてら流し(横流し)】という、独特の船の流し方をするのですが、
所謂どてっぱら(船の横側)に風を当てて、その風の力で船を押し流します。
風が弱ければ船は流れず、狭い範囲しかポイントを探れませんが、
風が強くなればなるほど船は良く流れ広範囲のポイントを探ることが出来ます。

大阪方面ではほとんど見かけない釣法なのですが、
これが結構釣果を大きく左右する要因なんですね。

年明け以降の海上(特に早朝)は半端なく寒いうえに真っ暗で、
指先は縮こまり糸も容易には結べません。
一般の方から見れば、こんな環境で釣りをして楽しいの?と思うのが当たり前ですが、
極寒の暗闇の中じっと対峙してた竿先に【ガツガツガツ】という当たりが来ると、すべてを忘れます。
ほんとアホですよね。でもやめられません(笑)。

=====
 と、いうように私達の知らない釣りの世界を教えていただいたり。。。
 修理後の包丁をお返しした際には

=====
昨日包丁二本間違いなく受領致しました。
出来栄えも拝見。実に素晴らしい。完璧です。特に柄の修理をお願いした木屋は
まるで新品のようで、あんな古い包丁が蘇りました。このまま小生の釣り具棚に
飾っておきたいほどですが、使ってやるのが一番なので大事に使わせていただきま
す。作業を頂いた山東さんに感謝です。


=====
 との事で、

=====
これで何を一番に捌くかが問題です。
やはりヒラメか或いは鯛か、
はたまた現在当地(三浦半島沖)で釣れてる
ブリ級のワラサか(今年の魚は6キロあるのであと1キロでブリです)
悩ましいところです。


=====
 ともおっしゃっていました。

 そして直近のメールでは

=====
ところで、先日外房でマハタを釣ってまいりまして、
あまり大きくはありませんでしたが、二キロ程度の食べ頃サイズ。
一晩氷詰めにし寝かせた後、翌日捌きましたが、困ったことが・・・。

先日修理をしていただいた木屋を開けて、さあ捌こうかと思いましたが、
目がくらむような包丁の輝きに
 【いや、待てよ。これはもっと超高級魚を捌くときに・・・・】と、
再度包んで引き出しの中に。

ならば、前回山東さんにいただいた包丁でやるか、と考え、
大事にしまってあった箱を引っ張り出し、
包丁を取り出し切っ先のカバーをはずしましたが、
これまた余りの包丁の輝きに、
【いや、いや、待てよ・・・】となってしまい、
結局現在自宅で使ってる万能包丁(出刃よりも薄めの包丁)を
自分で研いで、それで捌きました。

いや~、直していただいてVery Happyなのですが、
包丁が綺麗過ぎてなかなか第一刀を下ろす勇気が出ず、
困ったことになりました。
世の中各人各様いろんな悩みがありますが、
こんな悩みを持つユーザーもいるんだということを、
一応お伝えしておきます(笑)。

そん所そこらの雑魚では役不足で、
上記包丁達にふさわしい魚を釣るまでは使えないという、
妙な状況に陥りました。しばらく思案が続きそうです。

=====
 との事。
 そこで、こちらから

=====
当方で行う研ぎの仕上げ方は、鏡面仕上げではなく、
実用性重視で道具としてお使いいただく用に仕上げておりますので
どうぞお気遣いなくご使用いただけましたら幸いです。
錆びたり、欠けたり、切れ味が悪くなった時は、
またいつでも修理を承ります。

=====
 とお返事させていただきました。

お客様との距離が近くなって嬉しい反面、
本末転倒な事態が起こることもあるのだなぁと、クスッっと笑ってしいまいました。

道具を大切にしていただけるのは嬉しい事ですが
他の皆さまも、お気になさらずお使いいただいて、
また修理の依頼をいただけましたら幸いです。

 源利平 山東(みなもとのとしひら さんとう)
 問い合わせ: 06-6636-3100
 定休日はホームページをご参照ください。
 http://www.hamono310.com/
15:07  |  刃物研ぎ・修理

2016.07.30 (Sat)

かき氷機(初雪)の替え刃 研ぎ・修理

(Akiko)

かき氷

先日、本屋さんで思わず手に取ってパラパラっとめくってみた本

 「一日一氷 365日のかき氷」

日本全国の美味しそうなかき氷の写真がいっぱい載っていて
何とも涼やかな気持ちになりました。

中にはネットを通じて当工房に
「かき氷機の刃」の研ぎを依頼してくださったお客様も掲載されていて
お目にかかったことのないお客様を身近に感じました。

かき氷機の刃の研磨依頼で多いのが
「かき氷機 初雪 替刃 HF-800」 です。

IMG_1282.jpg



新品の刃はサビが出にくい加工を施されていますが
一度研磨したあとは錆びやすくなり、
長期間放置するとサビの浸食がすすむこともあります。

■研ぎ修理 ビフォー
IMG_1288.jpg



一旦深く入り込んだサビは、研ぎをして落としても黒い斑点となってサビの巣が残ります。

■研ぎ修理 アフター
IMG_1301.jpg


今回は、仕上がった刃先にサビの巣が出ませんでしたが
このサビの巣が刃先出ると、小さな刃こぼれを起こした状態になります。


かき氷機の替刃に限らず、ハガネ製の刃物は
研磨し終えてすぐは特に錆びやすい状態になります。
できれば湿気の少ないところで刃を空気に触れさせて
表面を酸化させてから使用すると、
少しはサビに強く(錆びにくい状態に)なります。

刃物のお手入れ等、お困りのことがありましたら
お気軽にお問合せください。

  源利平 山東(みなもとのとしひら さんとう)
  www.hamono310.com
08:15  |  刃物研ぎ・修理

2016.05.27 (Fri)

医療用ばさみの研ぎ・修理

(Akiko)

大学病院や個人病院、動物病院などから医療ばさみの研ぎ・修理を承っています。

医療ばさみ

剪刃、メーヨー、メッツェンバーム、キルナー剪刃、眼科剪刃、左利き用の剪刃、他
形状やサイズも色々です。
剪刃

メーヨー

キルナー



同じようなハサミでもこちらは食品工場の検査室からの依頼です。
食材を小さく切って分析検査を行うそうです。
食品検査用

ネジの部分はひっかけるタイプです。
食品検査用 分解



そして、こちらは真珠の養殖をしておられる方からの依頼です。
真珠養殖

同じようなハサミでも用途はさまざまです。


■問合せ先:
  源利平 山東(みなもとのとしひら さんとう)
  電話:06-6636-3100(定休日:日曜・祝日・第2と第4土曜)
  メール:info@hamono310.com
  URL: http://www.hamono310.com/
08:22  |  刃物研ぎ・修理

2016.03.24 (Thu)

ハサミの切っ先 丸め加工

靴を作っておられる職人さんからの依頼です。

「作業中に革を傷つけてしまうことがあるので
 ハサミの切っ先を丸くして欲しい」とのこと。

IMG_0548.jpg

やや丸く仕上げました。

逆に「突き刺してから切り始めるので尖らせて欲しい」
というお客様のご要望には尖らせる加工を行っています。
08:41  |  刃物研ぎ・修理

2015.06.03 (Wed)

地道にコツコツと

(Akiko)

現在放送中のNHK朝の連続ドラマ「まれ」。
面白くないなぁ~(失礼しました:私好みではないなぁ)と思いながらも、
石川県の輪島が舞台ということで見ています。

私の心の友である Jちゃん が
輪島キリモトへ嫁いでおよそ四半世紀が経ちました。
その間、会えたのは数えるほどしかありませんが、
節目節目で私の心の支えになってもらって、
私も彼女のことを応援しています。

「輪島の自然が好き」という彼女の暮らす町が映るということもあり、
今のところは「まれ」を見ています。
このドラマのヒロインがよく口にするのが「地道にコツコツ」と言う言葉。

刃物の職人である私の夫も「地道な仕事」を続けています。
「ひとつひとつ丁寧に、ちゃんとする」を心がけているのが、そばで接していて良くわかります。

夫が子供の頃から(先代の時代から)「源利平」をご利用くださっているお客様の中には
うちの屋号を、いまだに

 「ゲ ン リ ヘ イ」

と呼び、正しい呼び名

 「ミナモトノトシヒラ」

を、覚えてくださる気がない方もおられ、
屋号のブランド力はありませんが(笑)、
2004年にホームページを立ち上げてからは新たなお客様とのつながりも増えました。

今回、研ぎの握りばさみを送って来られたお客様
握りばさみの研ぎ

当店で管理している顧客データを見てみると、初めてご利用いただいたのは2007年4月でした。

普通の握りばさみは閉じた時に切っ先がクロスしますが
通常の握鋏 切っ先クロス

「クロスしないように先合わせ調整をして欲しい」というご要望にお応えして
調整済のの握鋏 切っ先クロスしない

研ぎ・修理で仕上げるハサミはもちろん、新品商品のハサミを納品する際も
切っ先合わせを無料サービスさせていただいております。

この8年間、徐々に徐々に「源利平」の商品を買い足しながら、
修理にも出してくださるお客様です。

近頃では、研ぎ・修理にお預かりするハサミが「他社」のものより「源利平」の方が多くなってきました。

源利平と他社のはさみ
   ※写真は研ぎ・修理前のハサミです。

当店のハサミ 0丁 からスタートしたこちらのお客様との関係。
改めてハサミを振り分けて写真にとってみると、
「地道にコツコツ」が目に見えたような気がしました。(笑)


■2015年6月の店休日
 7日(日)、13日(土)、14日(日)、21日(日)、28日(日)
 電話:06-6636-3100(受付9時~18時)
18:27  |  刃物研ぎ・修理

2015.02.26 (Thu)

お里帰り

当店で購入していただいた「裁ちばさみ」の研ぎです。

研ぎサービス券付のハサミ

研ぎサービス券のご利用で、ネジなどの部品交換もなかったので
修理代金は無料です。
お客様にご負担いただくのは往復の送料のみとなります。

箱の外側は傷んでいますが、はさみ本体は長年の使用にもかかわらず
(使いべりはしていますが)、大切に使われた様子がわかります。
こんな状態のはさみを見ると「お前は良い所に行ったんだなぁ。」と
愛おしくなります。

コメント付のハサミ研ぎ直し
               (写真:修理前のハサミ)

しかしこの逆の事もあります。
使用方法も乱雑で正しい研ぎが出来ない所に修理に出され
刃の裏もガタガタになり・・・見るも無残な状態で戻ってきた姿を見ると
無性に悲しくなります。

まだ、私が駆け出しの頃
「商品は嫁に出した娘のようだ。」
と話をしていた輩がいました。
その当時は、「なんて大げさな事を」と思っていましたが
この年になり(私には嫁に出すような年頃の娘はおりませんが・・・)
その気持ちも分かるようになりました。

まだこちらに一度も帰って来ていない商品は
大切に使ってもらっているかどうか・・・
ふと思う事があります。
18:28  |  刃物研ぎ・修理

2014.11.22 (Sat)

薄刃包丁の修理

(Akiko)

ネットを検索して、という神奈川県の方から包丁の修理依頼を受けました。
メールで見積返答した翌日に、たままた大阪へお越しになる用事があるとのことで
研ぎ・修理担当の夫が在店する時間帯に合わせてご来店いただきました。

今回、当店を初めてご利用いただく方です。

■持ち込まれたのはこちらの包丁、柄が折れた薄刃包丁です。
菜切り包丁 修理前1


所見で、
ハガネ(物を切るための鋼材)が残り少ない事や、
刃の裏から立てて研いでおられるので、状態がよくない事などを
和包丁の構造についての話も含めて(研ぎ・修理担当の夫が)説明しました。

■刃の裏の状態(修理前)
菜切り包丁 修理前5


まずは刃に砥石をあててハガネの状態を確認し、
修理する価値がなければそのままご返却させていただくということで
お預かりしました。

=====
和包丁は刃の表側が軟鉄(軟らかい材質)で、
裏側がハガネ(硬い材質)です。
形が残っていてもハガネが無くなると物が切れません。

  参考:包丁の構造(断面図) のページにある
      「霞(かすみ)」が今回お預かりした包丁の構造です。

今回、ハガネの有無を確認したところ、何とか残っている部分と
薄くてほんの少ししか残っていないところがありました。

本来なら刃の裏の型直しも必要ですが、型を直すと少ないハガネが無くなってしまします。

=====
「包丁を修理する価値があるかどうか」については、微妙な時があります。
まさしく今回はそのような状態で、メールだけの対応であれば、
「修理せずご返却」 と言う事になったかも知れません。
しかし、直接お目にかかって、

 「母の使い慣れた包丁で、柄が無い状態で使っていたので、
 何とか柄をつけていただくだけでも・・・」

と、お客様のご要望(細かなニュアンス)を事前に伺っていたので、

今回は、柄の取り付け(有料)と、出来る限りの刃付け仕上げ(無料)を
させていただく(刃の型直しは行わない)と
いうことで作業を進めさせていただきました。

ご依頼いただいた方は神奈川県在住、
包丁の持ち主は宮城県在住の方です。

 「母は84歳で腰も曲がっていますが、
  95歳の父の健康を考え一生懸命毎食調理しており、
  慣れた包丁なので、柄の折れた状態で使っていました。」

とのこと。
修理した包丁をお母様のもとへお送りしたあと、
次のようなメールをいただきました。

=====
先日はご連絡と、修理頂いた包丁を仙台にお送り頂き、有難うございました。

ご連絡通り、日曜夕方に届いたようです。

電話で母と話しましたが、

 「新品が来たのかと思い驚いた。
  ピカピカで、スーッスーッと切れて、
  本当に気持ちが良い、
  自分の指を切らないように気を付けないと(^^)」

と、本当に嬉しそうでした。

最初のメール問い合わせの事から、たまたま大阪での用事の際に、
車で大阪のお店まで伺ってご相談した事など
全部説明すると、大変感激しておりました。

ネットで検索して発見できたことと、それに相談に乗って頂き、
臨機応変に対処頂いたそのご対応に心から感謝致します。

私自身も、今回の件で包丁について初めて知る事が沢山有り、大変勉強になりました。

本当に有難うございました。

また何かありましたら宜しくお願い致します。

■菜切り包丁(修理後)
包丁(秀綱)


=====
私の祖母は父方も母方も90才を超える長寿でした。
祖父母が徐々に老いていく姿や
老齢の人にとっては、どのようなことが日々の生きがい、張り合いなのかを
ずーっと、間近で見てきました。(個人差はあると思いますが・・・)
私の祖母も
「新しい道具より使い慣れたものの方が良い」 という人でした。

今回、84歳のお母様の日常の道具のお手入れをさせていただけたことを
私たちもとても嬉しく思いました。
13:38  |  刃物研ぎ・修理

2014.03.01 (Sat)

雲が出た

(文:Akiko)

「雲が出た」と言っても空の雲ではありません。
刃物の「雲」の話です。


他店でご購入になられた裁ちばさみの
研ぎ・修理をお預かりしました。

(修理前・全体写真)
裁ちばさみの研ぎ修理前


雲が出ているか自然光で見てもわかりません。
(修理前:画像クリックで拡大します。)
裁ちばさみの研ぎ修理


でも、蛍光灯をあてて角度を変えながら見ると
「雲」が現れました。

蛍光灯


白鋼の焼き入れは難しく、製造時に「雲」がでることがあるそうです。
雲の真ん中部分は軟らかく、刃物としての価値は残念ながら下がります。


ハサミに付いていたサビは(修理前)
裁ちばさみのサビ


綺麗に落とせても(修理後)
サビとり後


製造時にできた雲は落とせません。
しかし修理後、自然光で見ると、雲はわかりません。

(修理後の裁ちばさみ)
自然光

当工房では、お預かりした刃物の研ぎ・修理後に
特筆すべきことがある場合は、「雲がでている」
「ハガネがあまい(軟らかい)」「ハガネが残り少ない」などの
「刃物診断」をお伝えしています。

色々なメーカーの裁ちばさみの修理を長年承っておりますが、
一流ブランド品でも最近は雲が出たりハンドルが曲がっていたりすることがあります。

最近製造されたものより、ちょっと昔に製造されたものの方が
丁寧に作られていて、材質も良いことが多く、当工房でも
せっかく古物の免許を取ったのですから、今後は積極的に
「良い物・価値のあるもの」の買取も行っていこうと考えています。

今の所、郵送による買取は行いません。
また、いきなりご来店いただいても査定いたしかねます。
事務処理担当の私では目利きできませんので、
長年、数多くの刃物の研ぎ・修理経験のある夫が在店している時に
お越いただく必要があります。
ご希望の方は事前にお問合せ→来店日時のご予約をいただいた上で
現物をご持参ください。

 ■問合せ先
  源利平 山東(みなもとのとしひら さんとう)
  電話:06-6636-3100(定休日:日曜・祝日・第2土曜)
  メール:info@hamono310.com
  URL: http://www.hamono310.com/
17:47  |  刃物研ぎ・修理

2013.10.16 (Wed)

正本の9寸柳刃包丁

「亡くなった父の形見の包丁です。母のために修理をおお願いします。」
と、お預かりした9寸柳刃包丁。

柄が取れてしまったようで、刃だけ預かりしました。

■修理前
正本 柳刃包丁 修理前

正夫 刃の表

正夫 刃の表2

正夫 刃の裏

正夫 刃の裏2



■修理後
正夫 修理後1

刃のアゴ部分を切り込み、整形して「まち」を作りました。
なかごは溶接して水牛柄を取り付けました。
正夫 修理後2


包丁は錆がひどくかなり傷んでいましたが
ハガネが残っていたので「しのぎ」を出し刃の裏もすき
きっちり直す事が出来ました。

正夫 修理後3

正夫 修理後4

正本 柳刃包丁 修理後

後日、依頼主の男性から
メールをいただきました。

=====

先日は、包丁見事に復活ありがとうございました。

母は大喜びで涙してました!
思わず私もウルウルしました。


また機会ありましたらよろしくお願いします。


12:27  |  刃物研ぎ・修理

2013.09.11 (Wed)

敬老の日のプレゼント

(文:Akiko)

先日ご来店下さったお客様、

 「今年の敬老の日のプレゼントに何がいいか考えた結果、
  おばあちゃんが洋裁の仕事をしているので・・・
  仕事道具のメンテナンスをしてあげる(修理依頼する)ことにしました。」

と、裁ちばさみ・握りばさみと一緒に試し切り素材を持ち込まれました。

 「この生地を4枚重ねて切ります。」「こちらはバイヤスカットします。」

と、具体的にお伺いしたので、ハサミを用途に合わせて刃付け仕上げさせていただくことに
しました。


■ハサミの研ぎ・修理前
ハサミ研ぎ(ビフォー)


■握りばさみの研ぎ・修理後
握鋏研ぎ(アフター)


同じメーカーの同じランクのハサミの中に、製造時に決まってしまう商品の良し悪し(バラつき)があります。
こちらの握りばさみ、ちょっと古いタイプでしたが
久しぶりに質感の良いハサミでした。

人へのプレゼントは、形あるものでなくても
その人が必要としていることは何かなぁと考えて
無形のものをプレゼントするのも素敵ですね♪


=====
まだ、敬老の日のプレゼントに何がいいか
迷っておられる方、SUWADAの爪切りはいかがですか?

加齢とともに爪が硬くなったり、巻き爪になってきたり・・・
おじいちゃん、おばあちゃんに喜ばれるヒトシナです。

当店でもお取扱いしています。

 ■商品ページ
  SUWADA(スワダ) つめ切り CLASSIC足用(¥6,000・送料込)
20:50  |  刃物研ぎ・修理
 | HOME |  次のページ